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現代生活で疲れた心に風穴を/吉村昭「漂流」

東京に来て、慌ただしい毎日の中、
焦ったり、頑張ったり、落ち込んだり、疲れる生活でしたが、
ようやく読書の余裕も出てきて、夏の終わりに読んだのが
東京に引っ越す前にお餞別に頂いた
吉村昭「潮流」でした。
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江戸時代、漂流の末に無人島に流れついた船頭について綴った、実話に基づく物語。
無人島っていっても、自然豊かで冒険が待ち受けていそうなワクワクする島じゃないのよ…残念だけど。
海藻は手に入ったから、ミネラル分は摂れて様子。
しかし植物が生えない島だったので(野菜=食べられる植物ですから)、
彼らは野菜・果物はまったく食べていません。
他は魚介・貝類、鶏だけですよ…。
野菜を食べなくてもこんなに長く生きられんだね、人間って…←立場上どうかと思われる発言ですが。


文体も淡々として、むしろ盛り上がりに欠ける報告文のような語り口なのに、逆にそれが内容の凄みを強調していて、圧倒されてどんどん読み進んでしまう。
面白いです。
ちょっと暗いけど。
私は5日ぐらいで読みましたが、うちの彼は夜通し読んで1晩で終わってた。

夢とか、愛とか、お金とか、名誉とか、生き甲斐とか、社会貢献とか、色んな目的を持って、充実した人生を歩まなければいけないような今の世の中。
でも、この物語の主人公は「ただ生き抜く」ためだけに生きています。
結末を読んで、彼の人生って「どうなのかな…」と思いましたが。

でも、なんか余計なこと考えて生きなくてもいいのかも知れない。
現代社会の問題の多くは、「余分」なのかも知れない。

読書のお供は、しおり代わりにムエットを。
新しい香りのキャンペーンなんかで、綺麗なムエットを貰うと取っておきます。

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by yukazou-t | 2008-10-20 23:15 | 心の栄養にこの一冊

野菜ソムリエ上級Pro.田上有香の、幸せをチャージするためのブログ!   


by 田上有香
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